愛が無いと出来ない仕事がしたい
マワリテメクルで作っている、水と小麦で起こした天然酵母のパン。
見た目はなんの変哲もないパンなのですが、
天然酵母で、水、小麦、塩、最小限のキビサトウのみで作っております。
まず天然酵母とは?
意外と知られてないみたいですが、
小麦、果物、お花など。
結構いろんなものから酵母が作れます。
うちでは、お水と全粒粉を混ぜて作られた酵母を使用しています。
全粒粉のまわりについている目に見えない微生物と水が発酵して次第にブクブクしてきて、一ヶ月ちょっとで、発酵力のあるものに変わっていきます。
そこから「中種」と言うものを作ります。寒い時期だと6〜8時間かかります。
主に、小麦、水、塩、キビサトウを混ぜます。
酵母に糖分をあげることで、より膨らむようになります。
仕組みとしては、酵母が糖分を食べた時に出るガスが、パンを膨らませているのです。
いきなり酵母に小麦やサトウやバターや牛乳などの材料を入れるとびっくりするので、馴らせるためにこのような段階を踏ませます。
また、中種をパン生地に入れることで、焼いた後のしっとり感が長持ちするように感じます。
中種が出来たら、パン生地で使う材料と中種を混ぜ合わせます。
今は寒くてなかなか発酵が進まず、一次発酵に室温で6時間程費やしています。
分割してこれを型に入れたいところですが、
もうそろそろ家に帰らないといけないため(笑?)、冷蔵庫で寝かせておきます。
ここで分割して、型に入れて寝かせておくのは、
翌日に冷蔵庫から出した時に、中心部分と外側の発酵状態が変わってしまうからです。
なので次の日、冷蔵庫から出して常温になるまで室温で1時間待って、分割して、生地を 30分程休ませて、成形して型入れです。
型入れした後は室温で6時間程発酵するまで待ちます。
そうしてようやく焼けるのです。
ふつうに考えて、
小麦やパン、お店に愛があるから出来るのです。
効率化を考えるのであれば、ドライイーストで2時間くらいで全工程が終わります。大量生産のところは、どこもそうです。
でも、パン生地を信じて、膨らむのかな〜どうなんかな〜と、ただ待ち続ける。
そして、シンプルで原始的な方法で作るパンにとてもロマンを感じているのです。
お客様には全然こんなところまで伝えてないので、
本当にただの自己満足なのですが、自分が「これだ!!!!」と思えるものと
向き合って生きていきたい、という、ただそれだけなんです。
とくにパンが特別好き!ってわけではないのですが、
愛が無いと出来ない仕事をやりたい、と思って始めたことのひとつが、パンだった、というわけです。
マワリテメクルでは、パンだけではなく、
小麦もお茶もコーヒーもソーセージも野菜も雑貨もデザインも服も空間も、「愛が無いとここまで出来ないです!!」と感じさせられる「選択」となっております。
わたしは愛あるモノに囲まれて、幸せです。。。
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